湊かなえのミステリー長編「落日」がドラマ化

WOWOWでは、湊かなえ氏によるミステリー長編「落日」(ハルキ文庫/8月9日文庫発売)を連続ドラマ化する(日時未定)。

湊氏が作家生活10周年の節目の作品として書き下ろした「落日」は、2019年の発売以降話題になっており、同局での湊氏の作品のドラマ化は2012年「連続ドラマW 贖罪」、19年「連続ドラマW 湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー」に続き、3作目となる。なお、この2作は、WOWOWオンデマンドで全話アーカイブ配信中だ。

原作の着想となったキーワードは「裁判」と「映画」。そして、2人の女性。実際に起きたある事件の映画化を持ち掛けた新進気鋭の映画監督、相談を受けた新人脚本家が軸となって物語は展開する。15年前の事件の真相を追うことは、重い十字架を背負う主人公たちが抱える過去と向き合うことを意味しており、「落日」というタイトルにつながる物語のラストには、湊氏の新境地ともいえる魂の叫びと希望の灯が待っている。

新進気鋭の映画監督・⻑⾕部⾹は新人脚本家・甲斐千尋に、映画の脚本の相談を持ち掛ける。その基となるのは、15年前、引きこもりの男性が高校生の妹を自宅で刺殺後、放火して両親も死に至らしめた「笹塚町一家殺害事件」。事件が起きた小さな町、笹塚町は千尋の生まれ故郷でもあった。判決も確定しているこの事件を、⾹はなぜ撮りたいのか? 千尋はどう向き合うのか。事件を調べていくうちに、衝撃の真実にたどりつく。

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