高校野球の第104回全国選手権和歌山大会。27日には準決勝2試合が行われる。
昨夏の甲子園王者・智弁和歌山は群を抜く選手層の厚さで5大会連続の夏の甲子園出場を目指す。このチームで目が離せないのが投打での大黒柱・武元一輝だ。
「投げるのも打つのも好き」スラッガーとしてのひと暴れにも期待が集まる昨夏のVメンバー
武元一輝(智弁和歌山)
たけもと・いつき/3年/投手/187cm、86kg/右投左打
県大会、準々決勝の田辺戦で今春の公式戦初先発マウンドを踏み、7回を4安打1失点にまとめた。球速はこの日、146㌔をマークしたが、緩いカーブも交え、変化球を低めに丁寧に集めた。打っては20本近く本塁打を積み重ねる左のスラッガーとしてもチームを引っ張る。「打つ方も投げる方も好きです」と話す投打の大黒柱だ。
ただ、速いストレートが武器ながらボールの精度から見ると、もうひと伸びが必要だ。この春に背負った背番号は17。安定感のある同じ右腕の塩路柊季がエース番号を背負う中、さらなる奮起が望まれる。
「分かっていても打てない真っすぐと決められる変化球を磨きたい」と最後の夏を睨む。