「落とし物」テーマに寸劇即興制作 県内3校参加し演劇研修会

落とし物をテーマに制作した寸劇を披露する生徒ら=長崎南山高

 長崎県内の高校生が演劇を通じて文化活動への理解を深める研修会「文化部のチカラ」(長崎南山高演劇部主催)が7月10日、長崎市上野町の同校であり、県内3校計約40人の生徒が即興の寸劇をつくるワークショップなどに取り組んだ。
 生徒の文化力向上や演劇部の実力アップなどを目的に同部が初めて企画し、ほかに県立西彼杵高(西海市)と県立長崎北高(長崎市)が参加。全国大会で最優秀賞を受賞した経験を持つ久留米大付設高(福岡県)演劇部の顧問、岡崎賢一郎教諭の講演もあり、同部員5人や卒業生がサポートで参加した。
 ワークショップは生徒らが6グループに分かれ、「落とし物」をテーマに約1時間かけて5分間の寸劇をつくる内容。活発に意見を交わしながら、実際に体を動かしたり、小道具を作ったりして物語を完成させた後、それぞれ上演した。紙で作ったハートを道端で拾い上げた人が次々に恋に落ちていくコメディー風の物語など、個性豊かな作品が披露されるたびに拍手や歓声が上がっていた。
 長崎南山高2年の小山真嗣さん(16)は「みんなの意見を一つにまとめていくことが難しかったが、さまざまな演劇のこつが学べた」と笑顔。
 演劇を学べる進学先を目指す西彼杵高3年の川口ひかるさん(17)は、岡崎教諭の講演を受け「演劇は他者との関わりが大切という話に納得した。もっといろんな人と関わっていきたい」と声を弾ませた。


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