江の島や海水浴場だけでない藤沢も 観光周遊性向上へ 市、民間のMaaS事業支援

藤沢市が検討する観光型MaaSのイメージ

 藤沢市は8月から、市域全体の周遊性向上へ向け、観光型MaaS(次世代移動サービス)の開発、運営に実績のある民間事業者への支援事業を始める。公共交通やタクシー、シェアサイクルなど多様な移動手段を組み合わせ、江の島や国内有数のビーチが広がる南部から、さらに自然が豊かな西北部へのアクセスを円滑化し、ウィズコロナ、ポストコロナ時代の市内観光活性化につなげる。

 市はMaaS基盤強化事業を創設。MaaS分野で実績やノウハウがある民間事業者に対し、新たな機能を備えるための財政支援を行う。公募型プロポーザルを7月29日まで実施し、8月5日にプレゼンテーションとヒアリングをした上で、支援対象事業者を決定する。

 企画の公募に当たり市は支援事業の要件として▽鉄道、バスなどの公共交通のデジタルチケット、市内観光施設と連携した電子チケットの造成▽タクシーやシェアサイクルなど2次交通を含む電子チケットの造成▽交通系チケットを含めた旅行商品の組成▽将来のインバウンド需要獲得に向けたサービス・機能の実装-などを提示した。

 応募のうち1事業を選定し、事業者間の連携基盤システムの構築などに係る費用のうち7500万円を上限に補助する。

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