夏の大山詣り 旅人の足元照らして… 江戸時代以来の行事、秦野で灯籠建て

保存会の手で建てられ灯がともされた大山灯籠=秦野市鶴巻南

 大山詣(まい)りに訪れた旅人などの夜道を照らした「大山灯籠」が鶴巻第一自治会館前(神奈川県秦野市鶴巻南4丁目)に建てられ、淡い明かりで人々の足元を照らしている。

 灯籠は大山詣りでにぎわった夏山シーズン(旧暦6月27日~7月17日)にかけて組み立て、旅人の夜道を照らす行事。同地区の灯籠には「1769年建立、1822年再建」と刻まれ、大山詣りが盛んだった江戸時代中期~後期にはすでに行われていたとされる。

 毎年この時期になると「鶴巻下部大山灯籠保存会」が灯籠を建てており、2015年には貴重な習俗行事として、市指定重要無形文化財に指定されている。

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