小川彩佳、国山ハセン、トラウデン直美が「戦争と嘘=フェイク」を取材・検証

TBS系では8月6~15日まで行う「NO WAR プロジェクト つなぐ、つながる」の一環として、8月14日に特別番組「戦争と嘘=フェイク」(午後2:00。一部地域を除く)を放送する。

「2022年の世界で、こんなことが起きるなんて…」。多くの人がそう感じたであろう、ロシアによるウクライナ侵攻。破壊されていく町、涙を流す人々。それは、今起きている紛れもない現実だ。そして、決して私たちと無関係ではない。77年前、世界の至るところで、もちろん日本でも、今テレビで見るのと驚くほど似た光景が見られた。

番組では、1945年に終戦を迎えた太平洋戦争と、2022年のロシアによるウクライナ侵攻、その二つの時代を行き来しながら、戦争が生み出したうそ=“フェイク”を暴き、検証。関口宏をアンカーに据え、MCとして小川彩佳と国山ハセンアナウンサーが進行、ゲストにモデルとして活躍するトラウデン直美を迎える。また、侵攻当初からウクライナに何度も入り、惨状を伝えてきたTBSおよびJNNの特派員3人が、それぞれの取材先から中継で出演する。

小川は、マリウポリで妊娠中に爆撃にさらされ、その様子が世界中に報じられた女性のその後を、日本のメディアとして初めて取材。彼女はロシア側にうそつきとされ「クライシスアクター=危機を演じる役者」と名指しされるなど、フェイクに人生を翻弄(ほんろう)されていた。また、広島・長崎に落とされた原爆にまつわるフェイクについても取材する。当時、アメリカが原爆の被害をどう国民に伝えていたかを追うとともに、今も原爆症と闘う被爆者の思いに迫る。

国山アナは、ウクライナ侵攻が始まった際に隣国を取材した経験などを基に、フェイクが信じられてしまう背景に迫る。ゲストのトラウデンは、77年前の終戦後に起きた「シベリア抑留」にまつわるうそをひもとく取材を敢行。トラウデンの故郷である京都に向かい、抑留者が引き揚げてきた舞鶴の港や資料館を訪ねるとともに、抑留経験者から貴重な話を聞いた。ソ連兵から「ダモイ(ロシア語で帰国の意味)だ」とうそをつかれ列車に乗った先で待っていた地獄。生きるために自分の心にもうそをつき、人間らしさが奪われていく過程…。その多くが、 今年のロシアによるウクライナ人捕虜の拘束と、時を超えて共通していた。

また、ウクライナの首都・キーウ近郊のブチャで起きた市民の虐殺について、TBS/JNNの特派員がロシアのうそを暴く決定的な証言を得るとともに、それを裏づける、これまで日本では見たこともないような映像を入手。今回の侵攻にからみ、ロシア側最大のフェイクを明らかにするスクープだ。

ごく普通の市民を巻き込むフェイクの恐ろしさとその空気感。そして、平和の尊さと反戦の思いを未来にどう“つなぐ”のか。この番組が、それを考えるきっかけになるかもしれない。なお、番組のテーマ曲は、坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」ピアノバージョン、「Merry Christmas Mr. Lawrence – version 2020」。昨年、「つなぐ、つながる」プロジェクトのために特別にミックスした曲が、今回も花を添える。

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