地元企業が年代物リヤカー再生 厚木の中学校に寄贈

厚木市立林中学校に贈られたリヤカーと生徒、関係者ら(同校提供)

 輸送用機器製造「日本フルハーフ」(神奈川県厚木市上依知)の子会社「フルハーフサービス」(愛川町中津)が、厚木市立林中学校(同市林5丁目、広瀬清美校長)にリヤカーを1台寄贈した。同校野球部が使っていたリヤカーが老朽化したため、同社が地元農家から古いリヤカーを譲り受け、さびを落とし塗装し直した。

 日本フルハーフの中野和辰顧問が4月下旬、地域活動を通じて知り合いの広瀬校長から「何十年も使っている学校のリヤカーがぼろぼろになった」と知らされ、リヤカーのリニューアルプロジェクトがスタート。

 地元農家でつくる林第一生産組合にリヤカーの有無を尋ねたところ、小川修前組合長から「不要になったリヤカーがある」と申し出があり、フルハーフサービスが地域貢献としてリニューアルを請け負った。

 このリヤカーも昭和20年代に購入した年代物だったが、同社は鉄製の骨組みを分解してさびを落とし、再塗装。SDGs(持続可能な開発目標)などの考え方から、荷台にはトラックボディーなどの製造で使うアルミ板の端材などを活用し、軽く丈夫に仕上げた。

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