「ど根性雁木」建て替え中 大町5町内会 まちなか居住推進事業活用

 上越市大町5丁目町内会(松倉康雄町内会長)は、同町内で長年にわたり親しまれてきた雁木の建て替え工事に取り掛かっている。

 場所は旧今井染物屋の斜め向かい。8年ほど前、総合学習でまちづくりを学ぶ大町小児童が、親しみを込め「ど根性雁木」と命名した。

雁木が続いていた当時の写真を見て思い出話をする小林さん(左)と松倉町内会長

 同町内は、これまでNPO団体などと連携し、雁木のある街並みづくりに取り組んできた。建てられてから100年以上が経過しているど根性雁木も住民が補強を続け、安全と景観を維持してきた。
 だが近年は雪などで柱や屋根の老朽化が進み、通学路の安全に不安があるため建て替えを決定。市が進める「まちなか居住推進事業」のモデル地区に指定されている同町内は同事業の補助金を活用し、工事を発注した。
 2日、雁木所有者のいとこで同市住吉町の小林功さん(77)や近隣住民が見守る中、着工。業者がトタンや鉄骨などを手際よく取り外していった。
 新しい雁木は今月末に完成予定。高さを隣家とそろえ、頑丈で、存在感ある雁木に生まれ変わるという。松倉町内会長(74)は「まちのシンボル的な雁木として、この先の100年も親しまれる雁木になってほしい」と期待を込めた。

雁木が続いていた当時の写真を見て思い出話をする小林さん(左)と松倉町内会長

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