湯河原「やっさまつり」3年ぶり開催 温泉街に熱気再び

3年ぶりに開催されたやっさまつりで踊る広島県三原市と湯河原町の子どもたち=2日、湯河原町土肥5丁目

 「やっさ」のかけ声とともに踊り手らが温泉街を練り歩く湯河原やっさまつりが2、3の両日、新型コロナウイルス禍の影響で3年ぶりに神奈川県湯河原町内で開催された。

 2日には町内や広島県三原市の小学生ら約600人が踊ったり、ちょうちんで飾り付けられた花車の上でおはやしを披露したりし、参加者は「久しぶりににぎやかな音が聞けた」と目を輝かせていた。

 やっさ踊りは、地元の豪族・土肥実平が年に一度領民らに機会を与え、歌い踊っていたものと伝えられ、別名「実平踊り」とも言われる。一時は途絶えていたが、実平が功績を残し治安確保にあたっていた安芸の国(現三原市)で供養のために踊られていた三原やっさを取り入れて復活させた。同まつりは1968年から行われている。

 実行委員会の石澤秀樹会長(49)は「住民や出演者らの熱気があふれている。伝統的な踊りが再開できてよかった」と話していた。

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