圏央道の神奈川県内未開通ルート、開通時期が白紙に 「横浜湘南道路」と「横浜環状南線」

横浜環状南線=2020年7月30日撮影

 圏央道の県区間のうち未開通となっている「横浜湘南道路」と「横浜環状南線」を巡り、2024~25年度とされていた開通時期の見通しがいずれも白紙となったことが分かった。国土交通省関東地方整備局と東日本高速道路が9日までに、県や横浜市に説明した。

 同整備局によると、横浜湘南道路はトンネルを掘削するシールドマシンが埋設されていた鋼材に接触。鋼材を取り除く作業などで約2年間稼働停止となったほか、横浜環状南線はシールドマシンのモーターが故障し、約1年間停止した。

 いずれも再開したが、東京都内でトンネル掘削に伴う陥没事故が起きたこともあり、生活環境に配慮するため掘削速度を遅くした結果、開通時期の見通しがずれ込むことになった。

 今後の開通目標について、同整備局は「安全・慎重な施工を行っており、トンネル掘進の状況を踏まえ改めて公表する」としている。

 両道路の開通時期は当初、20年度を予定。しかし、施工方法や安全対策への課題から横浜湘南道路は24年度、横浜環状南線は25年度に開通見込み時期を後ろ倒ししていた。

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