岸田首相 長崎原爆資料館を訪問

長崎原爆資料館を見学する岸田首相(中央)=長崎市平野町

 岸田文雄首相は9日、平和祈念式典後に長崎原爆資料館(長崎市平野町)を訪問した。現職の首相が同館を訪れたのは、1996年の開館以来初めて。
 篠﨑桂子館長の案内で、原爆の熱線や放射線被害を表したジオラマ、長崎型原爆「ファットマン」の模型などを見学し、芳名帳に「長崎を最後の被爆地とし続ける為(ため)に『核兵器のない世界』に向けた機運を再び盛り上げる努力を継続します」と記した。
 長崎原爆被災者協議会の田中重光会長は岸田首相の訪問を評価しつつ、「もう少し時間を取ってほしかった」と述べ、被爆者の苦しみや運動への思いを知った上で寄り添った施策に取り組んでほしいと求めた。
 市によると、岸田首相は外相を務めていた2013年8月9日にも資料館を訪れている。

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