熱中症になる前に知っておきたい 研究所職員による予防法と啓発の動画

川崎市環境総合研究所の若手プロジェクトチームが作った熱中症予防の啓発動画(同研究所提供)

 猛暑日が続く中、川崎市環境総合研究所(川崎区)の若手職員が熱中症の救急搬送状況や予防法を動画にまとめ、ネット上などで公開を始めた。大気環境や環境施策の研究に取り組む20~40代の職員8人が予防啓発のために企画、撮影、編集した。

 動画では市内の猛暑日が2007~11年に41日、12~16年は45日、17年~21年は49日と増え、熱中症救急搬送者数も07年~11年は1163人、12~16年は1775人、17~21年は2002人と増加傾向にあると職員が解説する。

 時刻別に示した熱中症救急搬送者数では、昨年5~9月の搬送者数は午前11時台と午後3時台にいずれも約35人が運ばれてピークを迎えたとし、「時間帯を気にかけ、早めに休憩を取りましょう」と呼びかけるとともに各種予防策も伝えた。

 45秒と2分40秒バージョンを作り、動画投稿サイト「ユーチューブ」の研究所のチャンネルで2分40秒、川崎駅北口のデジタルサイネージで45秒バージョンを放映中だ。研究所は「8月、9月も熱中症の救急搬送は続き、油断はできない。データを活用し、予防に備えてほしい」と呼びかける。

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