架空請求詐欺、金融庁職員を名乗る男に計2450万円を手渡す 茅ケ崎

茅ケ崎警察署

 茅ケ崎市に住む70代の無職女性が12日までに、国民生活支援センターの職員やNPO法人の職員、金融庁職員を装った男らに現金2450万円をだまし取られたと茅ケ崎署に通報した。署は架空請求詐欺事件として調べている。

 署によると、7月6日に女性宅へ「あなたの個人情報が災害センターなどに流出している」などと電話があった。さらに連日、複数の男らから、「同センターでは(個人情報が)削除できなかった。代わりにNPO法人の職員に削除してもらう」などのほか、「NPO法人の職員はあなたのお客様番号を使って登録変更を待たず現金を支払ってしまい、データが全ストップしてしまった。これは商品取引法違反に当たる。1350万円を支払ってほしい」などと代わる代わる電話がかかってきた。

 女性は、話を信じ切っていて、同16日に女性宅を訪れた金融庁職員を装う男に、現金1350万円を手渡した。

 その後も、男らから「委員会で決議した結果、追加で1100万円支払ってもらうことになった」などと電話があり、女性は同27日、前回訪れた同じ男に現金1100万円を手渡した。

 同29日に全額が返されると言われていたが、返金されることはなかった。男らからの着信があった番号に折り返しの電話をかけたところ、通じなかったため女性が近隣住民に相談、詐欺と分かったため、同日中に署に通報し発覚した。

 署によると、女性は現金を金融機関から何回かに分けて引き出していたため、金融機関が不審に気付くことはなかったとみられるという。

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