19日午前10時過ぎ、横浜市泉区岡津町の山林で「爆発音が聞こえ、白煙が見える」との通報が県警と市消防局に相次いだ。現場には東京電力パワーグリッドの送電線が張られており、同社によると、樹木が送電線に接近したことで漏電が起きた。爆発音は漏電が原因とみられる。けが人はなかった。
同社の神奈川総支社によると、同日午前10時5分ごろ、送電線の異常を感知。現場で確認した結果、送電線と樹木の一部が焦げていた。現場の送電線は27万5千ボルトの超高圧設備で、直接触れなくても漏電が起きる可能性がある。市消防局も、表面の皮や枝が裂け、一部が焦げたように黒くなっている木を確認したという。
近くに住む男性会社員(67)は自宅南側の雑木林から大きな音が2回聞こえた。「窓を開けたら白煙が上がっていて、灰のようなものも降ってきた」という。
無職女性(72)も自宅裏の山林からごう音が聞こえ、打ち上げ花火のように火花が上空に散ったのも目撃した。しばらくして木が火柱を上げて燃え始めたといい、女性は「燃え広がるんじゃないかと恐ろしかった」と振り返った。
無職男性(80)の自宅は停電したといい、男性は「冷気が逃げてしまうため、冷蔵庫を開けられない」と困った様子だった。