病院受診せず自主療養 神奈川方式に厚労相「問題ない」

自主療養制度を活用した人に対し、神奈川県が発行している「自主療養届」の見本

 新型コロナウイルス感染症を巡り、神奈川県が導入した陽性者が医療機関を受診せずに自主的に療養できる仕組みについて、加藤勝信厚生労働相は19日の衆院厚労委員会で「同様の制度を兵庫、愛媛県も導入したが、いずれからも問題があったとの報告はない」と説明した。日本維新の会の池下卓氏に答弁した。

 池下氏は今年2月の衆院予算委員会で「実情を踏まえた前向きな取り組み」として神奈川方式を紹介。当時の後藤茂之厚労相は「感染症法の在り方を見直す中で法的位置付けについて考えていきたい」などと答弁していた。

 この日の審議では、感染者の全数把握を巡り「医療現場や保健所の負担となっている」と指摘。「他県に広がりがある」と神奈川方式に言及した上で「何か問題があるのか」とただした。「問題なし」との答弁を得た上で「感染の実態把握も大事だが、現場は疲弊している。負担を減らす工夫を考えつつ、使える方法は積極的に生かしてほしい」などと要望した。

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