上越市の「第97回謙信公祭」は21日、メーン行事の出陣行列や川中島合戦の再現などが行われた。前日から一転して好天となり、山麓線などで行われた出陣行列は、3年ぶりの伝統行事を一目見ようと多くの見物客でにぎわった。
新型コロナウイルス感染対策のため例年より少ない、上杉、武田両軍で約250人の参加。沿道では、市内で活動する和太鼓集団が太鼓を打ち鳴らし、翻る「龍」の大旗や春日中、上越教育大学生による演武などが行列を彩った。
今年は上杉謙信役を中川幹太市長が務めた。集結した武将たちから、時代をつくる決意、ふるさとに誇りを持つこと、おのおのが持つ根本的な意義など、それぞれの「義の心」について聞き、「その心を忘れず、いつ何時も義の心を持って前に進むこと」を語り掛け、出陣した。
山麓線沿いは多くの人が訪れ、謙信や各武将への声援がやまなかった。家族4人で訪れた上竹美聖さん(15、上越市仲町6)は「久々の行事に期待していたのか、たくさんの人がいて楽しかった。謙信公も言うことが分かりやすく、小さい子どもたちも格好良いと喜んでいた」と話した。