広島での研修報告 市内4校2年生11人 平和への思いを発表 糸魚川市

 糸魚川市中学生広島派遣研修(5~7日)の報告会が22日、市役所で開かれた。糸魚川、糸魚川東、能生、青海4校の中学2年生11人が、広島平和記念式典への参列、原爆投下の被爆体験者の講話などを通じて学び、感じた戦争の悲惨さや平和の尊さを、自身の言葉で発表した。

市役所で行われた報告会。参加生徒が一人一人、広島で学び、感じたことを発表した

 同事業は平成24年度から実施。次代を担う子どもたちの未来のため、唯一の被爆国の国民として被爆の恐ろしさや苦しみを伝えること、平和で豊かな暮らしを認識することを目的にしている。昨年、一昨年は新型コロナウイルスの影響で中止、3年ぶりに行われた。
 5日早朝に糸魚川を出発。大雨の影響で急きょ東京経由に変更した。同日午後に呉市の大和ミュージアムを見学した。6日午前は平和記念式典に参列、平和記念公園では、各校で平和に願いを込めて折った千羽鶴を献納した。午後は被爆者から体験講話を聞き、夕刻に灯籠流しに参加した。7日は広島城を見学し帰路に就いた。
 報告会には米田徹市長、靏本修一教育長と行政職員、各校校長と引率・担当教員、保護者らが参加し、生徒の気付きを受け止めた。
 11人は「日々の当たり前は当たり前でない。自分のできることから取り組んでいきたい」「戦争は多くの人の命を奪い、助かった人の人生も大きく狂わせる恐ろしいもの。今回学んだことを学校の仲間や友達、家族に伝え、戦争のない平和な世界をつくっていきたい」などと発表し、実施への尽力に感謝した。

被爆体験者の講話を聞く参加生徒(糸魚川市提供)

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