猛毒キノコ「カエンタケ」神奈川に広がる 繁殖地に共通点

川崎市麻生区内で見つかった猛毒キノコ「カエンタケ」=8月25日、川崎市麻生区内(川崎市提供)

 猛毒キノコ「カエンタケ」が今夏、県内で複数確認されている。樹木が枯れる伝染病「ナラ枯れ」が拡大し、カエンタケが育ちやすい環境が広がったことが原因とみられ、県自然環境保全センター(厚木市七沢)は注意を呼びかけている。

 県などによると、カエンタケは夏から秋にかけてブナ、コナラなどの広葉樹林の地上に群生する。ナラ枯れで枯れた木の横に生えることがあり、登山道の脇などにも自生するという。

 オレンジ色や赤色で細長い円柱状か棒状の形が特徴だ。触れるだけで皮膚が炎症を起こし、もし食べると発熱、嘔吐、下痢などの症状を起こし死に至る危険性もある。今年は特に目撃が多く、同センター自然公園課の山中光彦課長は「目立つ色のため子どもが触ってしまう恐れもある。山では気をつけてほしい」と話す。

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