大聖堂使い教育充実を 平安セレモニーと上越教育大 協定書に署名

 アークベルグループの平安セレモニー(上越市高土町3)は、上越教育大の教員・学生に、結婚式場のザ・グランスイート(同市大道福田)にある「聖パトリック・アルカディア大聖堂」を無償で貸し出す。音楽の発表などを想定しており、両者は教育活動の充実と地域活性化を同時に図る考えだ。

大聖堂の利用に関する協定書にサインした上越教育大の林学長(右)と平安セレモニーの青木社長

 29日、協定締結式が行われ、平安セレモニーの青木省一社長と上越教育大の林泰成学長が協定書に署名した。協定では同大教員・学生が非営利目的で使用する場合、施設利用料を無料としている。
 林学長は「学生が発表に利用する場は、必ずしも設備が整っておらず、利用料の負担は大きな課題だった。今回の協定で地域にも良い波及効果があればいい」と述べた。青木社長は「大聖堂が教育や研究の場として利用されればいい。従来、結婚式だけに用途が限定されてきた。利用可能性を広げ、多くの人に知ってほしい」とあいさつした。協定に基づき、9月8日に大学院生による声楽の発表会が予定されている。
 大聖堂は2010年、米国ニューヨークのセント・パトリック大聖堂をモチーフに建築。ステンドグラスは1880年代後半に制作されたものをアイルランドの修道院から移築した。

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