9月1日の「防災の日」に合わせ、神奈川県内の百貨店が関連商品を拡充させている。備蓄食を総菜に生まれ変わらせたり、日常の暮らしの中で使える防災グッズを提案したり。自然災害に備えるよう、さまざまな方法で意識啓発に努めている。
横浜高島屋(横浜市西区)は、県内外の企業から使用しなくなった災害用備蓄食を回収、パンや総菜などにして販売するフェアを6日まで開催している。横浜市立大学の学生が設立したベンチャー企業、StockBase(ストックベース、同市中区)との協業だ。
店頭で販売しているのは、食品会社が保管していたアルファ米を使った和風焼きカレーパンや、乾パンから作ったティラミスなど約20品。いずれも、有名総菜店が新たな食品として生まれ変わらせた。
備蓄食は賞味期限が近づくたびに入れ替えが必要で、食品ロスとして破棄されるケースもあるという。同社代表取締役で横浜市大4年生の関芳実さんは「備蓄食の魅力を伝え、家庭でも気軽に常備食材を食べながら万一に備える『ローリングストック』を広めたい」と話す。