神奈川県立図書館に新本館オープン 50万冊の収蔵可能 「価値創造」をコンセプト

オープンした県立図書館の新しい本館=横浜市西区

 再整備を進めている神奈川県立図書館の新しい本館が1日、横浜市西区の紅葉坂にオープンした。地上4階建てで、約50万冊が収蔵可能。新たに「価値を創造する図書館」というコンセプトも掲げた。

 利用者の学習・研究ニーズに対応する設備やイベントスペースを用意したほか、いすや机にもこだわって読書に集中できる環境を整えた。司書が薦めたい本を並べる企画棚も充実させ、新しい知に触れる喜びを感じられる工夫を施したという。

 開館式に出席した黒岩祐治知事は、「図書館は生涯学習に重要な施設。紅葉坂一帯には県立青少年センターや県立音楽堂があり、県の文化・知の拠点として整備していきたい」とあいさつした。

 「本と人を結ぶ場所をつくる」と題したトークイベントも開催され、県教育委員会顧問として再整備計画に参画したブックディレクターの幅允孝(はばよしたか)さんが登壇。「読書は、書き手の魂を読み手が受け取る特別な体験。心地よく過ごせる図書館で、集中して本を読む感覚を思い出してほしい」と参加者に語りかけた。

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