大型で非常に強い台風14号は、九州を北上している。現在、鹿児島県には暴風や波浪、高潮の特別警報が、宮崎県に大雨特別警報が発表されている。九州南部では暴風や高波、高潮、土砂災害に最大級の警戒をし、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫にも厳重な警戒が必要だ。なお、以下の地域では、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性がある。
＜線状降水帯の発生予測＞
■九州南部と四国地方 19日（月）午前中にかけて
■九州北部地方 19日（月）日中にかけて
■中国地方 19日（月）にかけて
■近畿地方 19日（月）
台風は18日午後10時には水俣市付近にあって、1時間におよそ20キロの速さで北へ進んでいる。九州は風速25メートル以上の暴風域に入っていて、四国や中国地方でも暴風域に入っている所がある。 台風は19日（月）午前中にかけて九州を北上し、その後進路を東よりに変え、20日（火）にかけて本州付近を北東へ進む見込み。西日本から北日本の広い範囲で、20日（火）にかけて台風の影響を受けるおそれがある。
九州や四国、中国地方には台風の活発な雨雲がかかっていて、各地で大雨となっている。一時、線状降水帯が発生した宮崎県では美郷町で降り始めからの雨量が800ミリを超え、椎葉村や日之影町では観測史上1位の雨量を更新するなど、記録的な大雨となっている。
また、暴風も続いており大分県佐伯市では午後9時過ぎに最大瞬間風速50.4メートルを記録し観測史上1位の風速となった他、鹿児島県や宮崎県でも風速40メートルを超えた地点が多く、各地で記録的な暴風となっている。
暴風・高波
九州南部や九州北部地方では、猛烈な風が吹いて、海上は猛烈なしけとなっている所がある。西日本では20日（火）にかけて暴風となり、特に九州南部と九州北部地方を中心に19日（月）にかけては、一部の住家が倒壊するおそれもある猛烈な風が吹く見込みだ。また、西日本ではうねりを伴って猛烈なしけとなり、東日本や北日本でも大しけとなる所がある。
九州南部、九州北部地方では不要不急の外出を控え、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重な警戒が必要だ。また、西日本ではうねりを伴った高波に厳重に警戒し、東日本や北日本でも暴風やうねりを伴った高波に警戒する必要がある。
大雨・雷・突風
九州南部、九州北部地方、四国地方では、線状降水帯による非常に激しい雨や猛烈な雨の降りやすい状況が続いていて、土砂災害の危険度が非常に高まっている所がある。特に、宮崎県では記録的な大雨となっており、これまでに経験したことのないような大雨となっている。何らかの災害がすでに発生している可能性も高く、「警戒レベル5」に相当する命の危険が迫り、身の安全を確保しなければならない状況となっている。
台風周辺や台風本体の発達した雨雲により、19日（月）にかけて西日本や東日本の太平洋側を中心に猛烈な雨や非常に激しい雨が降り大雨となる予想だ。その後20日（火）には北日本でも大雨となるおそれがある。
線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがある。宮崎県には大雨特別警報を発表されていて、九州南部では、土砂災害に最大級の警戒をし、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒が必要だ。また九州北部地方でも、この後記録的な大雨となり、大雨特別警報を発表する可能性がある。
土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要だ。その他の西日本、東日本や北日本でも、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要となる。
高潮
台風の接近に伴い、西日本では20日（火）にかけて、潮位が高くなり警報級の高潮となる見込み。高潮や高潮と重なり合った波浪による浸水に厳重に警戒が必要だ。鹿児島県には高潮特別警報を発表していて、引き続き高潮に最大級の警戒が必要だ。
