横浜の高齢者用市営住宅でセンサー故障 女性入居者の死亡発見遅れる

横浜市役所

 横浜市は20日、高齢者用緊急通報システム付きの市営住宅でセンサーが故障し、入居者の死亡の発見が遅れたと発表した。

 市によると、亡くなったのは70代の女性入居者で、病死とみられる。安否を確認する生活援助員が7日に訪問した際に応答がなく、ベッド上に倒れた状態で発見された。援助員が最後に電話で安否を確認したのが8月31日だった。

 部屋には押しボタンなどの四つの通報装置があるほか、トイレの前のセンサーが人の動きを12時間感知しなかった場合に警備会社や援助員に通報する仕組みになっている。ボタンは押された形跡がなく、センサーが故障していたという。7月に実施した点検では異常がなかった。

 市には通報システムを備えた高齢者用市営住宅が4179戸あり、まずは今回と同じシステムを使用する168戸を対象に緊急点検を実施する。

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