エンゼルスのカート・スズキが今季限りで引退 38歳のベテラン捕手

日本時間9月21日、38歳のベテラン捕手カート・スズキ(エンゼルス)が今季限りで引退し、メジャー16年間のキャリアにピリオドを打つことが明らかになった。エンゼルスは今季の最終カードがスズキの古巣であるアスレチックスとの3連戦となっており、スズキは3連戦のどこかでスタメン出場してキャリアを終える見込みだ。引退後は家族との時間を設けたい意向だが、家族との時間を過ごしたあと、再び野球に関わる仕事をすることについて前向きな姿勢を示している。

スズキはカリフォルニア州立大学フラトン校から2004年ドラフト2巡目指名でアスレチックスに入団。2007年にメジャーデビューを果たし、翌2008年から正捕手として活躍した。メジャー16年間のキャリアのなかでアスレチックス、ナショナルズ、再びアスレチックス、ツインズ、ブレーブス、再びナショナルズ、そしてエンゼルスと5球団を渡り歩き、通算1632試合に出場して1420安打、打率.255、143本塁打、729打点、OPS.702を記録。ツインズ時代の2014年にオールスター・ゲーム選出を果たし、ナショナルズ時代の2019年にはワールドシリーズ制覇を経験した。

スズキは引退を決断した理由について「以前、家族は私がテレビに映っていることに興奮していたんだ。でも、今は家にいてほしいと思っている。私は最初から家族が最優先であると公言してきた。何よりも家族が優先なんだ」とコメント。「そろそろだと感じている。ワールドシリーズ制覇やオールスター・ゲーム選出を経験し、16年間の素晴らしいキャリアを過ごすことができた。次のチャプターに進むときが来たんだ。3人の子供たちは野球しか知らないからね」と家族、特に3人の子供たちのために引退を決めた。

スズキはシーズンの最終カードであるアスレチックス3連戦のうち1試合でスタメン出場する予定だが、ロックアウトで開幕が遅れなければ、このアスレチックス3連戦は開幕カードになるはずだった。「(アスレチックス3連戦が最終カードになったのは)ちょっとクレイジーだよね。ホームでシーズンを終えるはずだったのに、オークランドが最後になった。私がキャリアをスタートした場所だ。とてもクールな結末だね」とスズキ。現役最後の出場試合はオークランドで温かい歓声に迎えられることになりそうだ。

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