合唱通じ住民と大学生交流 高齢化進む神奈川県営団地活性化へ連携 県と桜美林大が覚書

覚書を交わす黒岩知事(右)と桜美林大の畑山学長=県庁

 神奈川県と桜美林大(東京都町田市)は21日、県営団地で行う合唱事業での連携を柱とした覚書を交わした。

 県は入居者の高齢化が進む県営団地で、2022年度から合唱を通じた活性化の取り組みを開始。学生の力や発想を取り込もうと連携を呼びかけたところ、同大が協力を申し出た。

 具体的には、横浜市保土ケ谷区の県営笹山団地で行う住民を対象とした合唱事業で、同大の学生が10月から来年1月までインターンシップに参加する。団地の高齢化の実態を学んだ上で、住民に合唱の楽しさを伝え、ミニコンサートの運営などに携わる。

 参加する学生は芸術文化学群の5人程度を想定しており、修了すれば単位の取得ができる。

 21日に県庁で黒岩祐治知事と畑山浩昭学長が覚書を交わした。黒岩知事は「団地の高齢化は大きな課題。音楽の力で住民の元気や笑顔を広げる取り組みに大学の協力が得られ、心強い」と歓迎。畑山学長も「学生にとって、団地での高齢者との交流は学びの深まりにつながるはず」と期待した。

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