〈動画あり〉電車内の不審者に対応 柿崎駅で合同訓練 避難・誘導・取り押さえ

 県警とJR東日本新潟支社による走行中の電車内を想定した不審者対応訓練が22日、県内の2駅で行われた。このうち柿崎区柿崎の柿崎駅では鉄道警察隊と上越警察署、JR社員ら約50人が参加し、ホームに到着した電車内の乗客の避難と不審者の取り押さえなどを実践した。

柿崎駅ではホーム上で訓練。JR社員と警察が連携し、乗客の避難や不審者取り押さえに当たった

 2018年の東海道新幹線、21年の小田急電鉄など、走行中の電車内で発生した乗客殺傷事件を踏まえ、全国の鉄道各社と警察が行っている訓練の一環。JR東日本新潟支社管内で走行中の電車を使用した訓練は初めて。
 訓練は長岡―柿崎間を走行する電車内を想定し、長岡、柿崎両駅で実施。柿崎駅では、同駅へ向かう電車の乗務員から「車内で不審者が暴れている」と輸送指令へ連絡があり、警察へ通報。駅では職員がホームにいる人の避難、到着した電車から降りた乗客の誘導、警察官が来るまでの不審者の対応に当たった。その後、駆け付けた警察官が不審者の男を取り押さえ、凶器の刃物や可燃性の液体が入った容器を取り上げた。また、刺股(さすまた)の使い方も講習した。
 長岡駅の大関久章駅長は「もしもの時は乗務員の指示に従って、慌てず騒がず行動してほしい」、県警本部地域部鉄道警察隊の水上英俊隊長は「もしも事件に巻き込まれたら、まずは犯人から距離を取って、その後、けが人の救護や通報などをしてほしい。自分の命を守ることを第一に考えて」と呼び掛けた。
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訓練の動画 

 

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