実効ある活性化策を 沿線挙げて提案へ JR大糸線の期成同盟会「振興部会」

 JR西日本の大糸線(南小谷―糸魚川間35キロ)について、糸魚川市を含む沿線自治体などで構成する期成同盟会に設けられた「振興部会」の会合が25日、長野県の大町市役所で開かれた。会議は4カ月ぶり。

大糸線の維持存続に向け「実効性ある活性化策」を沿線自治体・団体で取り組むことを確認した(長野県の大町市役所)

 会議は冒頭を除き非公開。会議終了後、五十嵐博文部会長(糸魚川市都市政策課長)らが報道陣の取材に応じた。
 会議では、路線の利用促進のため実効性ある活性化策に取り組む方針を確認。各自治体・団体が取り組む事業の計画を立案、沿線全体でスケジュール化する。事業ごとに乗車・集客の数値目標を設け、効果検証や次の事業立案に役立てる。五十嵐部会長は「年内に開く予定の会議で全体のスケジュールを示し、2023年度にスタートしたい」とした。一方で大糸線の乗客数に関する目標設定はしないことにしている。
 利用促進策が成功すれば一時的な乗車人数の上昇は見込めるが、恒常的な対策とできるかどうかが課題だ。JR西日本金沢支社の鹿野剛史・交通企画室長は「活性化に取り組むプロセスで、大糸線の役割や意義を見いだしていければいい」と述べた。

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