給付金詐欺疑いの厚木市長次男 市内のマンションに拠点か

神奈川県警本部

 国の新型コロナウイルス対策の持続化給付金をだまし取ったとして詐欺容疑で男女3人が逮捕された事件で、このうちリーダー格とされる住所不定、職業不詳の男(45)らが、厚木市内にあるマンションの一室をグループの拠点として使っていたとみられることが29日、神奈川県警への取材で分かった。県警は同日、3人を送検した。

 県警は、男らのグループが2020年5月~同11月、約100人分に当たる計約1億円の不正受給に関わっていたとみて調べを進めている。

 県警によると、男は、知人の職業不詳の男(40)=大和市下鶴間=と、同室に出入りし、室内で待機している女性らに、申請者の身分証や虚偽の売上データなどの書類を手渡していた。実際にインターネットで虚偽申請させて詐欺を繰り返していたとみられる。

 リーダー格の45歳の男は、厚木市の小林常良市長の次男。同市内で飲食店を経営していたほか、12年9月の県議補選に伊勢原市選挙区から、15年4月の県議選に藤沢市選挙区からそれぞれ立候補した経歴がある。

© 株式会社神奈川新聞社