【やまぐち深発見紀行】 No.248「大内・国登録有形文化財 れんが造りの位牌堂」

▲妙鑑寺位牌堂

 妙鑑寺(大内矢田南8、中村通良住職)の位牌堂が、国の有形文化財(建造物)に登録された。山口市内10件目、県内では103件目だ。

 大正時代に建てられた妙鑑寺位牌堂は、“西洋風”ともいえるれんが造りで、禅宗の寺院としては珍しい景観が国から評価。築100年目の2021年、有形文化財に登録された。

 幅17メートル、奥行き5メートルと細長い平屋で、屋根中央には明かり取りの塔屋が載り、差し込む自然光が祈りの空間を優しく照らす。

 同寺は1920年火災に遭い、位牌も含め山門以外のほとんどが焼失した。そのため檀家らによって「耐火性に優れた最新技術を」と、翌1921年にれんが造りで再建。上棟式の棟札や写真等、当時の貴重な資料も現存する。

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