国立がん研究センター部長 収賄容疑で逮捕、賄賂受け取りは部長室で

 国のがん研究、治療法開発をリードする役割を課されている国立がん研究センターの中央病院の部長が、取引業者に便宜を図り見返りに賄賂を受け取った疑いで逮捕された。

医療機器導入をめぐり物品提供受けた疑い、賄賂受け取りは自身の部長室で

 収賄の疑いで逮捕されたのは、東京 中央区にある国立がん研究センター中央病院の放射線技術部長、麻生智彦容疑者(56)。贈賄側とされる広島の医療機器システム会社「メディカルクリエイト」社長、岡部幸夫容疑者(65)から97万円相当の物品提供を受け、システム導入に際して便宜を図った疑い。タブレット端末やワイヤレスイヤホンなどを受け取っていたという。

贈賄の現場は麻生容疑者の部長室だったとされ、中央病院は警察の捜索を受けた。この事態に、国立がん研究センターは理事長名で声明を発表、そのなかで「業務に関する収賄の容疑で逮捕されたことは誠に遺憾であり、深くお詫び申し上げます。この事態を厳粛に受け止め、警察の捜査に全面的に協力するとともに、再発防止策に努めてまいります」と謝罪した。

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