2キロの地下通路、用途不明 横須賀・貝山地下壕が一般公開

貝山地下壕内を歩く参加者

 旧横須賀海軍航空隊の施設として第2次世界大戦中に掘られた「貝山地下壕(ごう)」(横須賀市浦郷町)の一部が8日、一般公開された。NPO法人「よこすかシティガイド協会」が月に2度開いているガイドツアーで、参加者は貴重な歴史遺産に触れた。

 同航空隊は1916年に追浜地区に開設され、航空戦技の研究や新型航空機の実用実験、東京防衛などを担った。地下壕は空襲対策として43~44年頃に掘られ、通路は幅も高さも5~7メートルで総延長は約2キロ。残された文献が少なく、使用用途は分かっていない。

 参加者は通路と会議室のようなスペースがある約200メートルのコースを見学。かまどや水槽の跡、煙を逃がすダクト跡など、戦争の歴史を伝える痕跡に見入っていた。

 貝山地下壕は市が安全対策工事を行い、昨年から同協会などが定期的に一般公開している。

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