潜龍酒造で“本陣蔵開き 秋の陣” 「ひやおろし」求めにぎわう 長崎・江迎

利き酒で「ひやおろし」を飲み比べる来場者=佐世保市江迎町、潜龍酒造

 長崎県佐世保市江迎町の潜龍酒造で8日、恒例の「本陣蔵開き 秋の陣」が開かれ、この時季しか味わえない「ひやおろし」を求める日本酒ファンなどでにぎわった。9日まで。
 「ひやおろし」は春にできた生酒を夏の間に熟成させ、気温が下がった秋に加熱処理せず瓶詰めするため、熟成したまろやかな味わいが特長。蔵開きの2日間限定で、酒米山田錦を使った大吟醸と純米大吟醸、酒米イセヒカリとレイホウを使った純米の「ひやおろし」計4種類を販売する。
 会場では「ひやおろし」を飲み比べるコーナーがあり、来場者はおちょこを片手に、辛口やうま口、フルーティーな香りや味わいなど、それぞれの酒の違いを舌で感じながら、利き酒に挑んでいた。
 直売所駐車場にはキッチンカーや屋台も並び、フルーツサンドの店には行列ができるなど盛況。期間中は県指定史跡の本陣屋敷と県指定有形文化財「もと蔵」を一般開放し、「もと蔵」では絵画展をしている。
 松浦市星鹿町から訪れた山川利彦さん(54)は「蔵開きに来たのは初めて。利き酒は、試飲では違いは分かるのだが、いざ当てるとなると難しかった」と話した。

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