〈動画あり〉くびき野の大地駆ける えちご・くびき野100キロマラソン 6年ぶり各地で笑顔

 上越市内の海岸平野部や市街地を駆け抜け、連続する峠越えに挑む名物ウルトラマラソン「第14回えちご・くびき野100キロマラソン」が9日、6年ぶりに行われた。

100キロの部、時差スタートが採用され、第1グループからスタート(午前4時30分、リージョンプラザ上越前)

 41都道府県から、100キロの部に1333人、60キロの部に530人、計1863人(うち県内631人、市内280人)がエントリーし、3000人超のボランティアや関係者のもてなし、沿道の応援を受け、自然が織りなす起伏のあるコースを走破した。
 新型コロナウイルス感染対策のため、100キロの部は初めて時差スタートが採用され、午前4時30分から30分ごとに4グループに分かれて、「共生の灯」がともされたリージョンプラザ上越前をスタート。風光明媚(めいび)なくびき野の大地へ飛び出した。スタート前に大会会長の中川幹太市長が「最後まで完走を目指して頑張ってください」と激励した。
◇沿道から応援ランナー後押し
 各エイドでは感染症対策が施される中、拍手やマスクをしながらの「頑張れ」の声援が絶えず、ランナーを後押しした。13キロ地点の三和区総合事務所で活動したNPO法人三和区振興会体育部長の朝間孝一さん(57)は出場経験もあり、「久しぶりで、スローガンにあるように、これまでためていた思いを一気に出している。喜んで選手たちを支えたい」と選手の側に立ってサポートしていた。
 山形県鶴岡市から100キロに初参加の佐藤拓哉さん(36)は仲間と清里スポーツセンターのエイドに到着した後、「とてもいい大会と誘われて参加した。応援やエイドが充実していて楽しい」と笑顔を見せた。

60キロの部、直江津街中では屋台や太鼓、笛の音など「直江津の心意気」でランナーを迎える(午前9時50分ごろ、安国寺通り)
60キロの部、高田本町通りでは花ロード実行委員会メンバーらがミサンガ600個を用意し贈呈。毎回恒例で、選手にも好評(午前11時30分ごろ、イレブンプラザ前)

 60キロの部はうみてらす名立前をスタートし、日本海を見ながら疾走し、直江津や高田の市街地、名所旧跡を通った。直江津街中では各種「おもてなしプロジェクト」が行われ、熱く走者を迎えた。駅前商店街とあけぼの町内会は八坂神社の「完走祈願」のお札を配布し、八幡町内会は直江津祇園祭の屋台、太鼓や笛の音で元気づけ、各町内で町名入りの旗が振られた。
 直江津に続き、五智国分寺でも白山神社の山車や奉納太鼓で迎えられ、静岡市清水区から参加の土屋幸夫さん(62)は「すごい応援に大満足。昨夜泊まった民宿のご飯もおいしかった」と感謝していた。
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100キロの部、スタートの動画 

60キロの部、直江津の応援風景の動画 

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