【DeNA】CS敗退もファンとの応援に充実感 パフォーマンスチーム「ディアーナ」 キャプテンは笑顔と涙 

息の合ったダンスでオープニングを盛り上げたディアーナ=10日、横浜

 3シーズンぶりの本拠地開催となったプロ野球のクライマックスシリーズ(CS)。反撃の炎を胸に宿して戦ったのは横浜DeNAベイスターズの選手やファンだけではなかった。球団公式パフォーマンスチーム「diana(ディアーナ)」のメンバー17人は8日から3日間、オープニングのダンスやイニング間のイベントなどで球場をより熱く、一体感を高めるために走り抜けた。

 「ディアーナになれて良かった。ベイスターズをファンと一緒になって応援できて良かった」。キャプテンとしてメンバーを引っ張ってきたFukaは涙を浮かべた。

 今回のCSでは、球団の演出チームとともにテーマの「炎」を意識した振り付けや構成を一から考えたという。試合前の場外ステージでも通常よりパフォーマンス時間を長くし、ファンに応援歌「熱き星たちよ」の振りなどを教えた。

 Sarasaは「ステージ上で見ていたクラップや踊りをファンの方がスタンドでも一緒になってやってくれた。最後までどうなるか分からない展開で皆さんの思いが込められていたのを感じた。悔しい気持ちもあるけど、ありがたかった」と誇った。

 9日の第2戦では史上最多の3万3037人が横浜スタジアムに詰めかけた。満員のファンに対応するため、イニング間のパフォーマンスではあえて隊列を崩し、それぞれが体の角度を変えるなどして視線を配る工夫も凝らした。

 今季のレギュラーシーズンはホームゲームで41勝31敗1分けと大きく勝ち越した。10日の試合後には「ディアーナのみんなに励まされたよ」と書いたボードを掲げるファンの姿も。球団史を塗り替える本拠地17連勝などを思い返し、Sarasaは「応援が力になることを実感した。点を取られても絶対に負けないという思いが伝わってきた。すごく幸せな日々」と振り返る。

 「気持ちを高めて準備したもの全てを出し切れた。メンバーとの絆が深まり、ファンとの距離も縮まった」とYuiが言えば、Fukaも晴れ晴れとした笑顔で応じた。「苦しいこともあったけど、ファンの温かな声援で報われた。ファン、チーム、メンバー全員で一体感を持って駆け抜けた一年だった」

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