山口県内の宿泊者数、落ち込みは全国最少 2020・21年

 山口県内の宿泊施設に泊まった人は昨年、330万1620人で、新型コロナウイルス禍前の2019年と比べた落ち込みが2年連続で全国で最も低いことが分かった。県は、割引宿泊券の発行など独自の取り組みが功を奏したとみている。

 5日の県議会の商工観光委員会で、観光政策課の兼清宏之課長が説明した。県内の宿泊者数は19年の376万1960人に比べ、21年は12・2%減ったが、3億1777万3850人で46・7%減った全国よりは大幅に落ち込みが小さかった。20年は県内が17・3%減、全国は44・3%減だった。

 21年の宿泊施設の客室稼働率は48・2%で全国の34・3%を上回り、全国2位だった。20年は県内が全国1位の45・1%だった。19年は全国の62・7%を下回る54・8%で30位にとどまっていた。

 同課によると、額面5千円を3500円で買える「やまぐち割引宿泊券」は、販売期限の今年8月末までに約28万5千枚売れた。旅行代金を割り引き、買い物券を付けた「旅々やまぐち割」を使った宿泊者数は、7月25日時点で約35万2千人に上る。

 今月11日からは「Go To トラベル」に代わる全国旅行支援が始まる。同課は「宿泊施設の設備投資の支援も組み合わせ、V字回復に努めたい」としている。

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