光ケ原で小麦栽培 若手農業者が奮闘 頸城区・上野さん、上越市・早津さん

 板倉区の光ケ原高原で小麦を栽培、ラーメンやパンなどの業務用需要を開拓しようと、頸城区と上越市の若手農業者が取り組みを始めた。来春5トン程度の収穫を目指し、さらに作付面積を広げる考えだ。

小麦の芽が出そろった畑を見ながら今後を語る早津さん(右)と上野さん

 取り組んでいるのは頸城区の農園に勤務する上野千一さん(33)と上越市丸山新田の農業、早津知祥さん(30)。今年から畑作地1・3ヘクタールで小麦の栽培を始めた。品種は早生で寒さや雪に強いとされる「ゆきちから」。9月下旬に種をまき、10月に入り芽が出始めた。14日には一面に緑色の芽が出そろった。
 2人は来春雪が消えるのを待って収穫を行い、製粉して市内のラーメン店や製パン店に販売することにしている。早津さんは「消費者向けに1キロ程度での販売もやってみたい」と話す。
 一帯はかつての牧草地。広大な平たん地を生かして野菜やソバの栽培が行われてきたが、担い手がいなくなるなどし、現在は同区の農業会社がソバの栽培を行うのみ。作付けされていない場所は一面ススキに覆われている。2人は地元関係者の理解を得て小麦栽培に乗り出した。上野さんは「いずれは花を植えて、人が訪れ楽しめる景観づくりにも挑戦したい」と話していた。

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