「労働力移動を一気通貫で…」 岸田首相、趣味のマージャンの役に例え答弁

岸田文雄首相(資料写真)

 岸田文雄首相は17日の衆院予算委員会で、成長産業への人材確保策を巡り「労働力移動に一気通貫で取り組む」と趣味のマージャンの役に例えて説明した。自民党の萩生田光一政調会長への答弁で、「身内からの質問に心や口が緩んだ」(自民党幹部)ようだ。

 萩生田氏はダボス会議などで提唱されて首相も関心を示す「リスキリング」を挙げ、「技術革新やビジネスモデルの変化に対応する新しい知識やスキルを学ぶこと」と解説。「総理は国内産業での人材移動をどのようにイメージしているのか」と問うた。

 首相は「リスキリングからスキルやキャリアアップ、そして転職」などとプロセスを示した上で「一気通貫だ」と評した。この役は同種の数牌を1から9までそろえることを指しており、永田町では「総理は『1から10まで』の意味で使ったのだろう」(首相周辺)との見方も出ている。

© 株式会社神奈川新聞社