統廃合含め意見交換 適正配置方策、市内小中7校 上越市議会文教経済委

 上越市の小中学校7校を対象に、統廃合を含めた適正配置の方策に関する保護者、地域との意見交換が行われていることが分かった。17日の市議会文教経済常任委員会所管事務調査で、市が明らかにした=写真。

 意見交換が実施されているのは三郷小、牧区の牧小と牧中、柿崎区の下黒川小、三和区の里公小、上杉小、美守小。令和元年度から行われている。
 いずれも児童数の減少が背景にあり、牧小、美守小、下黒川小、上杉小は複式学級が存在。三郷小は5年以内に複式学級が発生する見込み。牧中も将来的に複式学級が発生する見込みとなっている。
 市は令和2年1月に定めた「学校の適正配置の推進に向けた重点取組」の中で1学年1学級以上の確保を目指しており、解決に向けた方策として「隣接する学校との統合」「複数校の連携(他校との合同授業)」「施設・設備の活用(タブレット型情報端末を活用した遠隔教育)」「教職員体制の整備(教職員の加配、教員の複数校巡回授業)」を挙げている。
 意見交換では児童、生徒数の推移の見込みや、前述の方策案の長所と短所を保護者や地域に提示。統合を前提とせず、選択肢の一つとしている。現在はいずれも保護者、地域の合意形成の段階で、決定までの期限を定めていない。
 教育委員会教育総務課の小林秀智参事は「まず保護者、地域との話し合いを重視。その地域での教育を強く望む声が上がる場合は、どの方向が適切なのか検討していく。こちらから青写真を提案するスタンスではない」と、適正配置に対する市教委の姿勢を説明した。

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