相模原・南市民ホール存続を 市民団体が5千筆の署名提出

市の担当者(右)に署名を提出する「相模原南市民ホールの存続を求める会」のメンバー=相模原市役所

 相模原市が先月、2024年9月で廃止することを明らかにした「南市民ホール」(同市南区相模大野)を巡り、市内13団体でつくる「相模原南市民ホールの存続を求める会」が17日、存続を求める約5千筆の署名を市に提出した。同団体は「南市民ホールは文化芸術を鑑賞する場として大変重要な施設。なぜ反対しているのか理解してほしい」と話している。

 南市民ホールは1983年に開設。音楽会や演劇の発表の場として多くの団体に親しまれてきたが、築年数が長く、耐用年数を超えた設備もあることなどから市は2028年3月までに他施設と集約化する方向性を示していた。ところが今年9月、市は市議会に対して「情報提供」という形で突如廃止を通知した。

 同会の代表団体「相模原おやこ劇場協議会」の事務局、坂本早絵さん(35)は「市の財源状況が厳しいのは理解するが、南市民ホールだからできる活動もある。廃止になるといろいろな活動団体の存続が危ぶまれる」などと訴えた。

 署名を受け取った川村彰市民局長は「文化を振興するという点で方向性は一致している。今後も話し合いの場を設けたい」と話した。

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