元組織委上層部やスポーツ庁"だんまり"に怒り

 東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で大会組織委の元理事・高橋治之容疑者が大会マスコットのぬいぐるみ製造・販売会社「サン・アロー」(東京都千代田区)とスポンサー獲得業務を担った広告大手「ADKホールディングス」(港区)からも賄賂を受領していたとして東京地検特捜部が19日、高橋容疑者を受託収賄容疑で再逮捕。開催反対の声が多くあった中、あえて開催の五輪が「金銭まみれの五輪」になりつつある。

 ネット上では「芋づる式に犯罪行為が明るみに出ることは結構だが、元組織委の上層部の人たちやスポーツ庁の人たちが"だんまり"を決め込んでいることに、この上ない怒りを感じる。あまりに無責任ではないか。自らの組織の中枢を担っていた人間が犯した間違いに対して、調査もしなければ言及もしない。片や、スポーツ庁室伏広治長官の他人事のような発言には開いた口が塞がらなかった。この期に及んで札幌招致に注力しているようだがどういう神経なのか・・・」と強い怒りの声が溢れている。

 「実行委員会にはチェック機能はなかったのかな。森(喜朗・組織委元会長)を筆頭に橋本(聖子組織委会長、自民・参院議員)、山下(泰裕JOC会長)、武藤(敏郎組織委事務総長)は国民に詫びたらどうだ」。「札幌はもちろんだが もう日本開催はできないか 運営の仕方を変えるしかない 税金を一切使わない方法で好きにやればいい」との意見も。

 加えて「収賄側が高橋容疑者とその周辺だけにとどまっているのはどうも腑に落ちない。電通の関与、法的にも道義的にも徹底的に洗い出すことに期待している。組織委員会の幹部職員、政治家の関与がこれで『無かった、知らなかった』というのは到底信じられない規模だ。此処で捜査を終えないこと、検察に期待している。もう忖度する人はいないのだから」と徹底した捜査、真相究明を期待する声も多い。(編集担当:森高龍二)

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