上越市国府2の丘陵地にある私設「国府もみじ園」(杉澤志郎園主)は、秋の深まりとともに彩りの季節を迎えている。例年、一般向けに無料開放され、今年も11月1日から23日ごろまで開園を予定している。
県道春日山城・直江津線(加賀街道)西側に位置する同園は、広さ約1ヘクタールの敷地に30種類、約350本の木々が丹精されている。紅葉のピーク時には〝モミジの王様〟と称される「大盃(おおさかずき)」が深く鮮やかな朱色に染まり、他品種と相まって濃淡織りなす斜面全体が燃え立つような光景になる。
今年は新たに趣向を凝らし、サザンカの一種「朝倉(あさくら)」を10本ほど植樹。外側に淡いピンク色を帯びた、白い八重咲きの花との対照の妙も見どころという。
杉澤園主(80)は「野生のものとは違うので葉の傷み、害虫駆除に神経を使った。紅葉を待つだけ」と話す。同園の手入れに携わる造園フルカワ(上越市池)の古川守代表(43)は「単色(朱色主体)でシンプルなだけに(管理が)難しい」と樹木の状態に気配り、色合いを左右する今後の寒暖差に期待する。
期間中の開園時間は午前9時ごろから午後4時ごろまで。同園はトイレがなく、駐車場は地域の協力で提供されているため、マナーを守ってほしいという。問い合わせは杉澤園主(電090・2307・5242)へ。