柴田恭兵、「両刃の斧」重要シーンの撮影を回想。感極まり涙

WOWOWで11月13日に放送・配信がスタートする「連続ドラマW 両刃(りょうじん)の斧」(日曜午後10:00)の完成披露試写会が開かれ、ダブル主演の井浦新、柴田恭兵、共演の風吹ジュン、森義隆監督が登壇した。

ドラマは、「雪冤」(2009年)で横溝正史ミステリ大賞・テレビ東京賞をW受賞し、作家デビューした大門剛明氏による同名小説が原作。15年前に長女を何者かに殺害された元刑事・柴崎佐千夫(柴田)と、柴崎を慕う元部下で現在は所轄刑事・川澄成克(井浦)が、迷宮入りした殺人事件の真相をめぐってぶつかり合う慟哭(どうこく)のサスペンスが展開する。

柴田との初共演に、井浦は「何も考えることなく、ただただそんな機会を与えていただけるのかという驚きとうれしさでオファーを受けました。それほど大きな憧れがありましたから」と喜びもひとしお。共演場面では「不思議な体験をしました。恭兵さんの一挙手一投足が実物の拳よりも10倍大きく見えた。そんな瞬間を何度も体験しました。まさに“表現の巨人”です」と、そのオーラに圧倒されたことを報告した。

柴田からは差し入れもあったそうで、「寒い時期の撮影中、柴田さんが温かい焼きそばとギョーザを差し入れてくれました。柴田さんのことをこれ以上好きになったらどうしよう!?と思いながら、この味を一生忘れないために、休憩時間をフルに使ってかみ締めるように食べました」と回想。演技に悩んでいる際は「後ろから柴田さんがタップダンスをしている音が聞こえて。その音が自分には“お前もっと頭を柔らかくしろ!”という言葉に聞こえて救われました」と感謝しきりだった。

一方の柴田も「井浦くんが演じた川澄刑事が、自分のイメージしていたものと全く同じ。クライマックスまで一気に走り抜けることができそうだと、うれしかったです」と相性の良さを感じた様子。柴崎の妻・三輪子役の風吹は、柴田とは幾度となく夫婦役としてコンビを組んでおり、「柴田さんはリーダーであり、戦友としての信頼と尊敬はずっと持っていました」と言われると、柴田は「風吹さんは昔からずっとチャーミング。芝居をちゃんと受け止めて優しく返してくれて、それは出会った時からずっとそう。温かく見守ってくれるすてきな自慢の奥さん」と全幅の信頼を寄せていた。

風吹とのシーンで、柴田は井浦たちの手を握り「力を貸してくれ!」と頼んだことが伝えられ、これに柴田は「とても大事なシーンで、しかし気持ちが入り過ぎるとスッと客観的になってしまう瞬間が役者にはあるもの。“できない!”と思った時に、井浦くんや高岡早紀さん、奈緒ちゃんに力を貸してほしくて…」と当時を回想。すると風吹は「(親が子の死を弔う)逆縁とは親にとって一番つらい話。それを扱ったドラマだったので、台本を読んだ時に、柴田さんがこの役をやられるのかという驚きがありました。これはとても勇気のあることで、柴田さんが出演されたこと自体が素晴らしいことです」とねぎらっていた。

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