米軍基地の有害物質流出問題 立ち入り調査、横須賀市の意向踏まえ対応

米海軍横須賀基地

 米海軍横須賀基地の排水処理場から人体に有害な有機フッ素化合物「PFOS」「PFOA」が海に流出している問題を巡り、神奈川県横須賀市の上地克明市長が同市による基地内の立ち入り調査を求めたことについて、防衛省の深澤雅貴地方協力局長は28日、同市の意向を踏まえ対応を検討していく方針を明らかにした。

 衆院安全保障委員会で日本維新の会の浅川義治氏(比例南関東)に答弁した。同氏は米海軍が来月1日までに設置する予定の排水浄化フィルターの確認を市側が望むことを踏まえ「日米合同委員会で横須賀の意向を米側に伝えるのか」などと質問。深澤局長は「調査を実施すべく米側と調整している。横須賀市の意向も踏まえながら、適切な時期に行えるようしっかり調整していく」と説明した。

 米軍基地からのフッ素化合物の海や川への流出は沖縄などで相次いでおり、浅川氏は「施設の老朽化が背景とも聞く。既存設備の更新などの際に気を配ってほしい」と要請。浜田靖一防衛相は「米軍に対応を要請している」と答えた。

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