トラックドライバー2024年問題とは

2024年以降、自動車運転等の業務にあたるドライバーの残業時間に上限規制が設けられます。
この課題を解決するには、これまでの物流の在り方を根本的に見直し、業務効率を上げていくことが求められます。

残業時間の上限規制は、すでに一般企業ではスタートしていますが、自動車運転の業務といった特定のの業種では施行が猶予されていました。
しかし、2024年4月1日からは、自動車運転の業務も一般企業とは一部内容を変えて適用されることになります。

2024年問題に備えて走行距離を減らすには?

2024年以降は、残業時間の上限規制に対応できる形でドライバーのスケジュールを組まなければいけません。

2024年以降、1日の走行距離の目安は片道250kmになると説明しましたが、実際の指針となるのは、走行距離や走行時間ではなく、ドライバーの労働時間です。
走っていたのは5時間だけで、残りの6時間は待機時間だったという場合でも、労働時間は同じで11時間拘束されることになります。

残業時間に上限が設けられた中で、できる限り効率よく遠くまで荷物を運ぶためには、走行以外の業務にかかる時間をできる限り減らし、効率化していく必要があります。
トラック輸送状況の調査によると、1回運行あたりの荷待ち時間は平均1時間45分となっており、55%で1時間以上の荷待ち時間が発生しています。

残業時間の上限規制に引っかからない距離に中継地点があれば、無理なく日帰りで輸送を行うことができます。
これまでドライバーが荷物の積み下ろしを行っていた現場では、機械荷役に転換することで肉体労働が不要になり、負荷の軽減につながります。

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