【高校野球秋季関東大会】慶応清原「自分は自分」 無安打も「チームのために」

【慶応―専大松戸】6回裏慶応2死一、三塁。打者村上のとき、重盗で三走清原が勝ち越しの生還=県営大宮公園野球場(立石 祐志写す)

 周囲の喧噪(けんそう)を背にした戦いがひとまずは終わった。球界に偉大な記録と記憶を残した清原和博さんの次男、慶応の勝児。「注目されるのは分かっているし、比べられることもある。でも自分は自分。自分らしいプレーを」と落ち着いて秋の関東を戦い抜いた。

 無安打に終わったが、表情には充実感がのぞいた。0―2の六回2死二、三塁。2球目はボールの判定も、右のつま先をわずかにかすめた。アピールが認められて満塁とし、次の安達英の同点打につながった。「チームのため。ヒットと一緒なので」と胸を張る。

 さらに一、三塁から重盗のサインに応え、一時は勝ち越しとなるホームを踏んだ。「本当にチームのためにできて、とてもうれしかった」。仲間を思う言葉を繰り返す清原は「ジュニア」ではなく「慶応の清原」としてのプレーに徹した。

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