羽田空港の水素利用へ 関連会社と川崎市など本格調査

羽田空港(手前)や川崎臨海部工業地域を写した空中写真(川崎市提供)

 日本の玄関口・羽田空港(東京都大田区)の水素利用に向けて、空港関連会社や川崎市など6者が連携し、本格的な調査に乗り出した。臨海部で水素を中心とするエネルギー供給拠点の形成を目指す同市と、脱炭素化を進める空港側の狙いが一致。国の研究開発機関の委託事業に採択され、およそ1年かけ、その実現性を探る。

 同市は3月、市内の二酸化炭素(CO2)排出量の7割以上を占める臨海部の脱炭素化を加速させるため、水素などへのエネルギー転換に向けて構想を策定。輸入や精製などによって水素を確保し、電力や燃料を作り出して地元や首都圏に供給する体制の構築を描いている。確保した水素を多摩川を挟んで隣接する同空港にも供給する可能性を見据え、多摩川スカイブリッジには水素パイプラインを設置している。

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