【渡邊健吾さん(珈琲焙煎士・和太鼓奏者)】和太鼓とコーヒーで世界中の人を繋げたい

珈琲焙煎士・和太鼓奏者 渡邊健吾さん

プロフィール
渡邊 健吾(わたなべ けんご):新潟市東区出身。小学校6年生から万代太鼓を始め、高校卒業と同時に佐渡の太鼓芸能集団「鼓童」に研修生として入所し、厳しい研修を経て正メンバーとなる。2021年に鼓童を退団し、カフェ開業を目標にコーヒーの道へ。和太鼓奏者としての活動も並行しつつ、珈琲焙煎士として腕を磨いている。


ガタチラスタッフ:『新潟人124人目は珈琲焙煎士・和太鼓奏者の渡邊 健吾さん!
元鼓童メンバーが珈琲焙煎士に!?渡邊さんはなぜ珈琲の道に進んだのか…その真相をズバリお聞きしました!素敵な笑顔で取材に応じてくださり、ありがとうございました!』

万代太鼓から鼓童へ

──以前は太鼓芸能集団「鼓童」で活動されていたのですね!

渡邊さん:そうです!2014年に舞台メンバーとなり、6年間在籍しました。太鼓は友達の影響で小学6年生から始めて、スポーツを通じて成長したいという欲から空手や剣道、高校ではボクシングなど、色々なスポーツを経験しましたが、太鼓が一番好きでしたね。

──好きな太鼓を仕事にしようと考えたのですね。

渡邊さん:進路を考えた時に「大好きな太鼓が仕事になったらいいな」と考えていました。当時はプロの和太鼓集団と言うと「鼓童」しか知らなかったのですが、初めて鼓童の舞台を観た時に鳥肌が立ち、「あの舞台に立ちたい」と思ったんです。

珈琲焙煎士への転身

──なぜ和太鼓演奏者から珈琲焙煎士になられたのですか?

渡邊さん:いろんな人から言われます(笑)。退団を考えたのは、「このままの生活を続けることが自分にとって幸せなのか?」と疑問を抱くようになったからです。“自分がない”ことに苦しさを感じるようになり、当時から休日にはカフェへ行って、頭の中をリセットしていました。私にとって、カフェはリフレッシュできる大切な空間だったんですよね。

──当時から好きだったカフェの存在がきっかけだったのですね。

渡邊さん:「自分を素直に表現できる仕事がしたい」と考えたときに、それがコーヒーであり、カフェだと思いました。ものづくりをしている人が好きなので、カフェなら個展を開いたり、アートや音楽の表現をコーヒーと織り交ぜた空間が作れると考えたんです。誰かに合わせるのではなく、自分の“好き”で生きていこうと決めました。

──退団された2021年は新型ウイルス禍真っ只中でしたよね…?

渡邊さん:まずはカフェで修業をしようと思ったのですが、休業中のお店が多くて…。社会勉強も兼ねて、初めは引越センターのアルバイトをしていました(笑)。ようやくカフェのアルバイトが見つかったのですが、毎日シフトを入れてもらえるわけではなかったので、週末はカフェ、平日は造園業という生活をしていました。おかげで芝生を育てたり、庭木の剪定もできるようになりましたね(笑)。今は鈴木コーヒーで働きながら、焙煎を勉強しています。

──「KENGO COFFEE」としてイベント出店をされていますが、いつから始めたのですか?

渡邊さん:2022年8月に「『焙煎士・渡邊健吾』として出店したい」と鈴木コーヒーの社長にお願いしました。それまでは鈴木コーヒーとして出店していたのですが、私の第2の故郷でもある佐渡で開催された「アース・セレブレーション2022」が記念すべき初出店でした!

──イベントによっては和太鼓も演奏されるのですか?

渡邊さん:「珈琲焙煎士・和太鼓奏者」の肩書の通り、和太鼓奏者としての活動もしています。和太鼓はプロとは言えませんが、自分の中で積み上げてきたものなので、これからも大切にしたいと思っています。最近は和太鼓の演奏とコーヒー出店を合わせた依頼をいただくことが増えてきて、これが“私のやりたかったこと”だと感じています。

和太鼓とコーヒーから広がる夢

──「珈琲焙煎士・和太鼓奏者」はあまり聞かないので気になっちゃいますね!(笑)

渡邊さん:他にはいないですからね(笑)。今はありがたいことに、週末はイベント出店が多く、休みはほとんどありません(笑)。しかし、好きなことですし、応援してくれる人がいるので全く苦ではないです。先日は以前住んでいた佐渡で出店したのですが、知り合いの地元の方たちが飲みに来てくれて嬉しかったです。

──会いに来てくださるのは嬉しいですよね!

渡邊さん:コーヒーは人と人を繋ぐものだと思っています。コーヒーを淹れながら話をしたり、また飲みたくなれば来てくれますしね。そういうコミュニケーションが生まれるのが楽しいです。イベントだといろんな場所でいろんな人と出会えるので、一つひとつのご縁を大切にしていきたいです。

──これまでの印象に残るエピソードを教えてください!

渡邊さん:なによりも「おいしい」と言ってもらえるのが嬉しいですね。SNSを見て、わざわざイベント会場まで来てくれる方もいますし、私のコーヒーが飲みたいと来てくれる方たちにはいつでもおいしいコーヒーを用意したいと思っています。「コーヒーが好きな人はもちろん、苦手な人にも『KENGO COFFEE』を届ける」というのが目標です。誰もが飲みやすいと感じるコーヒーを作っていきます。

──いずれは店舗での営業も考えているのですか?

渡邊さん:まずはイベント出店を軸に活動していきますが、いずれは店舗を持ちたいと考えています。実は来年、京都へ移住します(笑)。以前からお世話になっているオーナーさんに声をかけていただいて、スタッフとして働きながら、イベント出店などをしていきたいと思っています。

──店舗をオープンする際はもちろん新潟ですか…?

渡邊さん:新潟で考えています!高校生の頃は「新潟はつまらない」と思っていましたが(笑)、大人になって新潟にも色々な人がいることを知り、とても刺激を受けています。帰ってくる場所として、新潟は大事にしたいですね。

──最後に、今後の目標を教えてください!

渡邊さん:鼓童時代に出会った世界中の人たちに、和太鼓とコーヒーを持って「今、こんなことをしています」と会いに行きたいです。頭の中には妄想が広がっているので、実現しながらたくさんの人と繋がっていきたいです。そして、いずれは自分の店舗で表現をしていきたいですし、好きな空間で好きな人たちと繋がって、その輪をどんどん広げていきたいと思います。コーヒーのオンライン販売も始めたので、世界中の人に「KENGO COFFEE」を飲んで欲しいですね。和太鼓もコーヒーもまだまだ未熟なので、これからも追究していきます!

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