力作ずらり 神奈川県最大規模の美術公募展「ハマ展」、横浜市民ギャラリーで開催

協会大賞など受賞作が並ぶ一角=横浜市民ギャラリー

 1919年から続く県内最大規模の美術公募展「第78回ハマ展」が、横浜市民ギャラリー(同市西区)で開かれている。横浜美術協会の主催。

 洋画、日本画、彫刻立体、写真の4部門で、500人による502点の力作を展示。協会大賞・横浜市長賞には、洋画部門の髙島剛さん(71)=同市緑区=の「運河と記憶5」が選ばれた。古代や未来の都市が入り交じる空間に、夢で見たエネルギーあふれる景色と、裸婦や赤ん坊の人形、飛行船など大小さまざまなモチーフを精緻に描き出し、不思議な世界観を端的に捉えた。

 同作品は会員推挙にも選出された。髙島さんは「15年ほど前から取り組んでいる作品群で受賞できたことはうれしい」と笑顔を見せた。

 同展は「横浜美術展」が前身で、関東大震災や戦時中は中止を余儀なくされたが、戦後間もない46年から現在の名称となって再開し、市民に親しまれてきた。

 今年から4部門の中にそれぞれ高校生部門を新設するなど、若年層の参加を積極的に呼びかけた。岩﨑美代子会長(78)は「若い世代からの出品も増え始め、洋画や写真で受賞している高校生もいる。この機会に、歴史あるハマ展に親しんでほしい」と期待している。13日まで。入場無料。問い合わせは同協会電話045(251)1156。

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