〈スライドショーあり〉国際テロに対応能力向上 来年のG7財務相・中央銀行総裁会議 4年ぶり合同訓練実施 直江津港

 来年5月に新潟市で開催されるG7財務相・中央銀行総裁会議に各機関が連携して対応能力の向上を図るため、直江津港危機管理コアメンバー会議によるテロ対策合同訓練が7日、上越市港町1の同港西埠頭(ふとう)で4年ぶりに行われた。
 同会議を構成する警察、海上保安署、消防、税関、入国管理局など6機関から約70人が参加した。

4年ぶりに行われた直江津港でのテロ対策合同訓練。来年、県内で開催されるG7会議にも備え、各機関の連携も確認した

 訓練では、内閣官房「空港・港湾水際危機管理チーム」から上越警察署長に「直江津港に入港する国際貨物船にテロリストが乗船している可能性がある」との連絡が入ったと想定。貨物船に見立てた巡視艇「たつぎり」周辺で、海上の警戒や船内の制圧、テロリストの逮捕と人質になった負傷乗務員の救助、手荷物検査や爆発物処理などを行った。

国際貨物船にテロリストが乗船したと想定。逮捕から救助、爆弾処理などさまざまな訓練を実施した

 来年5月のG7会議は新潟市だけでなく、長野、富山両県でも開催されることから、国際テロへの対策が注目されている。直江津港危機管理担当官の梅田毅上越警察署長は「外国船が往来する主要な拠点で、高速(道)、鉄道と利便性も良い。来月には東北電力上越火力発電所も稼働し、LNG基地もある」と同港が狙われる危険性に触れ、「国際的な会議に向けて警備を万全にする必要がある。対テロ対策に向けて、各機関の連携をしっかり確認してほしい」と述べた。
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訓練の様子 

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