記憶と絆後世へ 集団移転から40年 18人参加し式典 板倉区上筒方集落

 過疎化のため1982年に集団移転した板倉区上筒方集落出身の住民が6日、移転から40年の記念式典を行った。上筒方の神社に18人が集まり、玉串をささげ、互いの健康と絆が続くことを願った。

玉串をささげ、仲間の健康と絆が続くことを願う人たち

 上筒方集落は82年11月、全9世帯が住民の総意で同区針へ集団移転。水田や畑は今も耕作され、人の往来がある。2016年には集落があったことを後世に残すため、神社の境内に石碑を建立した。
 移転から40年を経て、集落の歴史や移転を決断する経緯を知る人は少なくなった。清水信昭さん(80)は、集団移転のきっかけから経緯、その後をまとめて紹介。「(上筒方の集落移転以降)あちこちで集落が姿を消した。あのとき決断して良かったと思う。これからも上筒方のことを守っていっていただきたい」と呼び掛けた。

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